gethのデータ記録モードについて

gethのデータ記録モードについて

Go言語で実装されたEthereumのブロックチェーンクライアントであるGo-Ethereum(geth)において、起動オプションによるブロックデータの持ち方の変化について調査してみました。

ブロックデータの記録モード

3つのモードがありそれぞれ同期するデータ量が異なる。

起動オプション[--syncmode]

- full
- fast [default]
- light

Full モード [--syncmode full]

すべてのデータを同期・検証し保持する

ブロックデータの構造

[FullBlock]
 - BlockHaeder
 - BlockBody
   - Transactions[]
   - Uncles[]
 - Receipt
 - State

• データサイズ 約667.10GB [2018/08/01]

Fast モード [--syncmode fast]

PivotBlockまでは、Blockの検証をせずStateも保持しない

ブロックデータの構造

[FastBlock]
 - BlockHaeder
 - BlockBody
   - Transactions[]
   - Uncles[]
 - Receipt

• PivotBlock以降はFullモードと同様
• PivotBlockは [head - 64] の位置
• すでにFullBlockがある場合はFullモードとして起動する
• データサイズ 約124.95GB [2019/01/23]

Light モード [--syncmode light]

基準Block以降のBlock Headerのみ保持する

ブロックデータの構造

- BlockHeader

• 基準Block = (sectionIdx + 1) * 32768 - 1
• sectionIdxはgethのVersionにより異なる
• LightEthereum peerとして、LightServを有効にしたFullモードのPeerにのみ接続する

Stateの記録モード

2つのモードがあり保存するデータ量が異なる。

起動オプション[--gcmode]

- full [default]
- archive

Full モード [--gcmode full]

• Stateをメモリ内にキャッシュする
• [head - 128]のStateを60minごとに保存する
• geth終了時、[head], [head - 1], [head - 127]のStateを保存する

Archive モード [--gcmode archive]

• 毎Block Stateを保存する